原因がわからず順調にバラバラになっていくエンジン・・・
現在、分解中のエンジンが3機。このエンジンは腰下OHになりませんように~
というかここを液体ガスケットでとめてあるのは何なの~?
フラグ立てると総分解になるよ?で、ロッカーアーム折れの原因は???
う~ん。順番にあたっていくしかないので。とりあえずカムチェーンが怪しいみたいだけど・・・
通常ロッカーアームだけが折れるとは考えにくく、他の原因⇒ロッカーアームが折れたと考える方が納得がいくので、原因を探していますが
疑いたかったバルブ・ピストンの接触は無し。傷・曲がりもなく正常
カムシャフトも問題なし
が、どうやらカムチェーンとシャフトのタイミングはヘッドを開けた時からあっていない様子?
前オーナーが間違えたのかとも思いましたが・・・
それ以外腰上で問題が見つからないので徐々にエンジン深部へ・・・
原因探すの楽しいですが、見つからなかったら迷宮入り怖いですね
エンジン載せ替えコースかな?
それは簡単だけど修理代かけすぎるとお値段安くできなくなりますからね。原因探しましょ。
それに乗せ換えてもエンジンがいいとは限りませんし。
おや?
サイドカバー内に異常がある場所を発見
赤線・・・カムチェーンガイド(ここを超えて外側にカムチェーンは通常移動できない)
青線・・・正常なカムチェーンの位置
黄色・・・異常なカムチェーンの位置
カムチェーンがずれてます・・・。引っ張っても、クランク回してもハマる気配なし。なぜこんなことに。
とりあえず外しましょう。
じゃあカムチェーン交換かな?
・・・・・・・・・外れない
なにが?
外側のギアが邪魔でカムチェーンが抜けない
(↑写真のギア。カムチェーンがかかるギアは写真のギアの裏側で見えない位置)
調べましたら、カムチェーンを外すためにはクランクケースを開ける必要があります。だって!
ぐぬぬ・・・カワサキか・・・・また腰下まで分解とは。
ここにかかっているカムチェーン、まさかのクランクケースを開けないと外れないというKawasakiさんらしい作り。
カムチェーンを外すためには
腰上分解⇒サイドカバー内のクラッチ除去⇒シフトチェンジアーム除去⇒反対のカバーオープン⇒オイルライン除去⇒クランクケース分割
というまぁ面倒な作業が必要なエンジンで。苦労して抜けたチェーンがこちら
付いているときはそうでもないかなと思っていたのですが、外して見ると明らかに動きが渋い!
写真では異常が見えているのですが、外してチェックして初めてわかる異常が
3枚構成のチェーンが1枚の半分折れてます。こんなんわかるわけない。
この折れが起き上がった際にガイドまたはギアに干渉、ギアからガイドを飛び越えてチェーン外れ
⇒カムシャフトがずれてロッカーアーム折れ⇒エンジン不動(クランキングは可)
というのがこのエンジンの故障原因は正解の様
このエンジンのカムチェーンはサイレントチェーンといわれるもので交換時期は30万キロ。
どうやら例外もあるようです。サイレントチェーンとは知っていたので疑って見ていなかったので気づきませんでした。
クランキングできても腰下までの作業が必要な場合があるので
クランキング可だから腰下が大丈夫とは言えないってことね!
神経使うのでエンジン腰下は分解しなくていい方がいいな~