キャブレターとインジェクションの違い考察

長い面倒ですよ。読む人いますかね~。

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キャブレター車とインジェクション車の違い=ガソリン吸気(エンジンにガソリンを送る)方式の違い

です。ここまではみなさんも知ってると思います。

なぜキャブレターからインジェクションに変わったのか??

長いうんちくスタート

キャブレター車はバイクだけではなく、工業・農業・車・バイクその他で燃料を必要とするエンジンの燃料供給手段として開発された技術です。

当時は今のような超極小サイズの加工技術や小型コンピューターの技術は無く、プログラムなどは今に比べたらないに等しい時代でした。1990年くらいまではそんなもんです。

エンジン自体は乗り物に限らず、様々な分野で使われ始め、その燃料供給は当時の課題の一つでした。

ちなみに燃料エンジン(内燃機関)の前は蒸気機関ね。

石炭!

ワットが蒸気機関を1780年に実用化、このときの蒸気機関を外燃機関といいます。1860年にルノアールエンジンというエンジンが開発されこれを内燃機関といいます。それまで外燃機関を乗せれるサイズの大きい蒸気機関の機関車と船がメインの移動手段から内燃機関で済む小型の車が開発され始めます。

このときから約半世紀は圧縮・吸気・点火と今のエンジンではあたり前となった技術問題で試行錯誤が繰り返されます。

キャブレターで有名な国内メーカーMIKUNIですが、1960年ごろから登場。日本では内燃機関誕生から、約100年。

ここでようやくバイクに関係する有名なメーカーができてきます。

1960年代の日本ですが、1945年に第二次世界大戦が終了ですので戦後の復興期。

戦時で世界から孤立していた日本は戦後からいろんな技術が一気に進化していくことになります。

今の技術は先人の試行錯誤の賜物(たまもの)なのです。

世界史的な感じだけど、これいつバイクの話題になるんですかね。

この20世紀後半でキャブレターは普及していくのですが、バイク用というよりは車のエンジン用として広く浸透していきます。あくまで動かす主要な機関はエンジンですので、キャブレターはその燃料供給装置として一緒に進化することに。

そして、戦後復興期~エンジン開発競争で焦点がおかれたのが

「実用性・燃費・整備性」そして「パワー」です。

エンジンからターボエンジン・スーパーチャージャーなどなど。20世紀後半のバブル期はこうした産業の進歩が関係しています。車が進化していくともちろんバイクも一緒に進化していきます。
簡単にいいますと、このころ開発されたエンジンはパワーメインのスペック重視です。

あ、やっとバイク出てきた。

バブルは聞いたことしかないけど。なにやらガッポガッポ儲かってた時期?的な?

そ。バブル期は日本のどの企業にもお金があった。ここ結構重要です。

インジェクター式のエンジンも実は歴史が古く、内燃機関ができた時代から発案・運用されています。

車に搭載され始めたのは戦後からですが、戦時中の戦闘機などにはすでに採用されています。

ですので車にはキャブレター、戦闘機にはインジェクションと同じ時代に両方活躍していた技術ということになります。

戦闘機は上空で、且つ高いGがかかる環境で安定した燃料供給が必要だったことから採用されましたが、コストが高く小型化も難しい状況でした。

一方キャブレターは戦闘機に比べ安定した環境(地上)で運用でき、精密な制御も不要なことから広く利用され主要な燃料供給機関となっています。

インジェクターはそこまで新しい技術というわけではないのね

どちらが先に広まったか。キャブレター全盛期はインジェクター制御が一般化するにはまだ難しかった時代ね。

バブル期ごろまではエンジンは性能重視、出力重視の世界です。スポーツカーはツインターボ、軽自動車にもターボをつけて走り回っていたような今では考えられない世の中でした。

しかし、バブル後期・20世紀最後ごろになってくると、世の中はエコムードになっていきます。

地球の温暖化や環境汚染が世界各地で叫ばれ、車やバイクにもその影響は顕著に表れてきます。

バイクでは1990年をピークに出力や性能重視のエンジンから環境重視のエンジンへ転換されます。

環境問題となった時、排ガス基準という基準があるのですが、現在もその制限は厳しい方へ変更されています。

簡単にいうと今ではガソリン車をやめて、電気に。という方向に動いているということです。

無くなるの?ガソリン車?

すぐにはムリ。今やめると中国みたいに電気自動車の墓場が各地にできると思う。

排ガス規制で最も影響を受けたのが、マフラーとキャブレター、エンジンです。

マフラーは排ガスをきれいにできるようより性能をアップさせ、キャブレターは細かい燃料調整が困難なことから、徐々にインジェクターへ変わっていきます。車はバイクより先にインジェクション車へ変わっています。

この変更は21世紀初期で完了し、今に至ります。

今後は徐々に電動バイクへシフトしていくことになりますが、車もバイクもまだガソリン車が開発の主流となっています。

さよならキャブレター・・・。あ、まだ乗ってるわ。

まぁ、生産がないからといってなくなるほど世の中厳しくありませんので。

部品もまだ購入できるものが多いですね。

時代がインジェクションに変わっていきますが、排ガス規制は止まりません。さらなる厳しい基準を設け、メーカーはその基準を満たす車両を作らなければなりません

言い換えますと「燃費が良く、排ガスが少ない・キレイ」がメインテーマです。

こうなってくると、エンジンはクリーンな排ガス仕様を目指していくことになり、反対にパワーはどんどん低下していきます。

さらにこのころになるとバブル後の低迷期&バイクの不人気期も重なって企業にはお金もあまりありません

必然的に車種を絞り、開発予算を削減していきます。

パワー全盛期時代と同時に暴走族が各地で出現。バイクのイメージは過去最悪になりました。

バイクがたくさん売れないとメーカーもバイク開発はできないね。

今は暴走族が白い目で見られる時代に。バイク乗りさんもマナーが良い方増えてうれしい限りです。

実際どういった感じで削減されたり効率化されてるかは↓に。

そういった時代の移り変わりで、排ガスは非常にキレイになっている?のでしょう。体感はできませんが、パワーダウンは顕著でした。

例:

250㏄キャブレター車 40馬力(1990年)ZZR250 水冷2気筒

250㏄インジェクション車 27馬力(2023年)CB250R 水冷単気筒

馬力は半分から2/3以下くらいに。

まぁ、ここまで下がるとさすがに誰でも体感できる違いです。

参考までに

CBR400R(2023年):47馬力 水冷2気筒  400㏄要車検

みんな大好きバリオス25045馬力 水冷4気筒  250㏄車検不要

悲しくなる差。400㏄と250㏄の違いだから2年ごとの車検費用がさらに悲しくなるね。

しかも2気筒。400㏄ですよね??と言いたいところですが、これが現代に求められているバイクなのです。

じゃあ新型車両はそんなに遅いのか??

と言われたら存外そうでもありません。正直な感想では「結構乗れる」と思います(主観)

ただし、4気筒、キャブレター時代の楽しさと比べなければ。(主観)です。

でも旧車って言われるくらいだから古さがネックになるのでは?

年式が新しい方がこわれにくいか。ということですね。

年式が古い方が壊れやすい??

先に結論:新・旧変わりはないのではないか??

仕上げたZZR250販売せずに自分で乗ってますが、1年故障無しですね、タイヤ、オイルは交換しました。

コケて壊してたような?自分のは新車購入後2年目で1回故障あり。ABS関連で結構部品代痛かったです。

古い年式でも前提の修理ができていれば新しい年式と大差なし。

ただし、メンテができていない中古の場合は初期のメンテ費用あり。

最初が大事。消耗品以外も見てもらいましょう。特にフォークとブレーキ、だいたいダメになってます。

外見じゃわかんないとこね。話をキャブとインジェクションの違いに戻しますよ。

キャブレター:馬力優先時代 企業にお金あり バイク人気(暴走族含む)

インジェクション:環境優先時代 企業にお金あんまりなし バイク不人気(前時代のイメージダウン効果)

わかりやすく言えばそういう違いではあるものの、どちらも技術的な開始は同じもの。それ以外の違いが大きな違いになっています。

キャブは古臭い。インジェクションは新しいイメージだけど。そういう違いもあるか。

そう、結局のところ大きな違いと言ったら

バイクを作るときの開発費、生産費が違います。

お金。なんやかんやいってもこれですね。

せちがらい世の中

コスト度外視の開発競争、出力を上げる工夫の数々。国外に生産を頼らない日本国内での部品生産。

バブル期で恩恵を受けた時代のバイクはその効果がはっきり設計に表れています。これはキャブレターに限らず、車体全体に言えることで、現代ではコスト削減でやらないだろう設計がなされています。

「スーパーカブが壊れない」(実際は普通に壊れる)みたいな評価はこの辺にあると思います。

現代のバイクはコストを削減して効率化したな。と思うところがちらほら。設計がね。どれも似ているというか。バイクに限らず車も。。。そして部品は海外製。
まぁ、仕方がないといえばそこまでですが。

あ~、その辺ははっきりわかりませんけど。今のバイクはどれも同じようには見えますね。

トライアンドエラーで開発にしっかり予算をかけた過去の遺物と、効率化で効率良く生み出された現代物

この辺が、「旧車」「新型車」の違いになっているような気がします。

たしかにインジェクションは効率的だね。燃費がいいし。

そ、なのでバイクに何を求めるかで選んでいいし、そんな面倒なこと考えずに好きに選べばいいとも思うよ。

キャブレター車とインジェクション車の違いがなんとなく見えましたか?

時代背景のほかに、現代で乗るうえでもうひとつ重要な点があります。

それはメンテナンスを誰がするか。です。

インジェクション車:診断機能、どれも似た設計=結構どこでも直せる

キャブレター車:診断に要経験、超旧車はお断りするバイク屋あり

旧車はまだデジタル化されていない時代の物でもあるので、故障を診断するデータが少な目。そういった診断ができるバイク屋さんや車屋さんが減っているのもバブル期前後を知っている世代からすると感じること。

50㏄単気筒、いわゆるカブやマグナも見れないバイク屋ってあるんですかね??

断られた。といわれて相談来ますからあるんでしょうね?なぜかわかりませんが。世の中のバイク屋さんは1人でやられていることが多いので、診断する時間がないのかもね。

結論

キャブレター車:旧車 開発にお金かかってる設計と素材は豪華(キャブレター以外も含め) 燃費悪め 乗るのが楽しい(主観)

インジェクション車:新型 環境にやさしい 技術的に新しい 燃費良い 普通に乗れる(主観)

というわけで、結論、直観で選んだ好きなバイクが一番良い。できれば用途に応じて2~3台あればなお良い。

自分選択肢はなかったけど、単気筒・2気筒・4気筒全部乗ってみたら楽しいの意味が分かると思うよ。

バイクは性質上お店で試乗ができないのがネックですが、知人や複数台乗ったことある人から意見を聞いて自分にあったバイクの参考にするのも良いかと思います。

好みで選んであとから好きになることも良くあること。

効率重視の単気筒か、楽しい4気筒かな!

自分のバイクは2気筒なんですが・・・。楽しいですよ??

新・旧バイクは何がどれだけ違う?